清田産業株式会社

清田ダイアリー KIYOTA DIARY

プロテイン添加食品と飲料

アメリカにおける食の傾向Ⅱ

吉田隆夫
JTCインターナショナル社長 吉田隆夫

2021年10月01日

プロテイン添加食品と飲料

 今回はプロテイン製品の中で、普通の食品、飲料でプロテインが入っている製品を中心に紹介して、どれほどアメリカでプロテイン添加製品がポピュラーになっているかを書いてみることにする。

プロテインについて

 プロテインは炭水化物、脂肪とともに3つのマクロ栄養素として、摂取しなければならないものである。アメリカでは大人で体重1kgについて0.8gのプロテインを摂取する必要があるといわれている。体重70kgの人では56gになる。日本では大人の男性が1日60g、女性は50gの摂取が勧められている。それほど多い量ではないが、多くの人がその必要量より少なく、どうしても穀類などの炭水化物の摂取が多くなってしまう傾向にある。

 この10年くらいアメリカではプロテインを十分摂取し、炭水化物の摂取を減らして、また脂肪もよい脂肪を中心に適切量を摂取することによって、体重を減らし、より健康的になると言われている。また、アトキンスダイエットから始まり最近ではケトダイエット、パレオダイエットなどの低炭水化物ダイエット法が流行っており、こうしたダイエットでは高プロテイン食になっているために、プロテインを加えた食品や、飲料が多く出されている。

 それとともに、最近は若い人から高年齢層の人まで運動をする人が増え、運動をして体重を減らし、また健康的な身体を作るのに幅広い人にプロテイン製品が摂取されている。

 一昔前にはボディビルディングをする人たちだけが摂取していた粉末プロテインが、プロやアマのスポーツ選手が体づくりに摂取するようになり、また若い高校生、中には中学生くらいからプロテインを摂取して体づくりをしており、女性でもダイエットのために粉末プロテイン製品やその他のプロテイン製品を使っている人も多い。

 プロテインは昔は肉や鶏肉、卵、乳製品から摂取するものと考えられていたが、最近は、植物性プロテインがよく使われるようになり、プロテイン製品の幅が広がっている。

パン製品、シリアル製品

Franz Bakery社のThe Great Protein

Franz Bakery社のオーガニックで高プロテインのThe Great Protein
画像引用元:Franz Bakery公式インスタグラム(https://www.instagram.com/ketoculturebaking/)

 パン製品でプロテインを加えた製品が出されている。Franz Bakery社はよく知られたブランドのベーカリー会社であるが、この会社からは、オーガニックで高プロテインの“The Great Protein”が出されている。

 このパンには、プロテイン量を上げるために、ネービー豆粉、活性小麦グルテンが加えられており、さらにパンプキン、ヒマワリ、アマ、チアなどの種も加えられている。1サービング(57g)にはプロテインは10g入っている。

Kellogg社のSpecial K

Kellogg社のSpecial Kシリーズ
画像引用元:Kellogg's公式サイト(https://www.specialk.com/en_US/products/cereal/protein-cereal.html)

 シリアルでもKellogg社は“Special K”のシリアルで1サービング(32g)でプロテインが15g入っている製品を出している。これには小麦グルテン、単離大豆たんぱく、脱脂した大豆グリッツを使ってプロテインを増やしている。

 ”Special K”のシリアルは体重を減らす目的で販売されているものであるが、最近の低炭水化物ダイエットの流行に対応した製品にしている。これ以外にも朝食用のシリアルやグラノーラなどでプロテインを入れた製品が多く販売されている。

乳製品

Danone社のヨーグルト、Light&Fit
画像引用元:Dannon Light Fit公式サイト(https://www.lightandfit.com/)

 乳製品ギリシャ・ヨーグルトはもともと濃縮したヨーグルトであるのでプロテインが多く入っている。150gのギリシャヨーグルトには約12gのプロテインが入っている。

 それを特に強調して最近Danoneが”Light&Fit”を出している。これは無脂肪牛乳を使い、砂糖は使わず、スクラロース、フルクトース、アセスルファムKで甘味をつけて、カロリーを抑え(80kcal)、名前が示唆するように、ダイエットができ身体がよくなるようなイメージにしている。

Ratio Food社のRatio Protein
画像引用元:Ratio Food公式サイト(https://ratiofood.com/)

 一方、Ratio Food社は、ヨーグルトに濃縮ホエイプロテインを加えて150gに25gのプロテインを摂取できるヨーグルト製品”Ratio Protein”を出している。こうしたプロテインを増やしたヨーグルトはほかにもいくつか出されている。

スナック商品

 多くのスナック製品は炭水化物で作られており、特に甘いスナック製品あるいは塩味のスナック製品はもともと穀類から作られているので、こうした製品を食べると炭水化物の摂取量が増える。

 上にも書いた低炭水化物ダイエットが流行り、一般の消費者も炭水化物の摂取量を減らし、プロテインの入った食品を多く摂取しようという傾向が強くなってきており、プロテインの入ったスナック製品が増えてきている。

BHU Foods社のプロテイン・クッキー

BHU Foods社のプロテインの入った製品”FIT Vegan Protein Cookie
画像引用元:BHU Foods公式サイト(https://bhufoods.com/)

 例えば、BHU Foods社はクッキーでプロテインの入った製品”FIT Vegan Protein Cookie”を出している。このオーガニックのクッキーは、カシューナッツ、チョコレート・チップス、水溶性タピオカ食物繊維、パーム油、エンドウ豆プロテイン、バオバブ、オレンジ・パルプ、ヒマワリレシチン、海塩、モンクフルーツなどの成分を使っている。

 1個(47g)には10gのプロテイン、8gの食物繊維が入っており、砂糖はゼロ、乳製品、卵、グルテン、大豆が入っていない。ケトダイエットに適しているとしている。この会社は高プロテインのバー製品、バイツ製品(小さな塊にしたスナック)なども出している。

Quest Nutrition社の様々なプロテイン製品

Quest Nutrition社のProtein Cookie
画像引用元:Quest Nutrition公式サイト(https://www.questnutrition.com/)

 Quest Nutrition社は、ジムに行く人やスポーツをする人を対象にした粉末プロテインやプロテイン・シェイク製品を出している会社であるが、プロテインの入ったクッキー、チップス、バー製品やプロテインピザまで出しており、最近では普通のスーパーでも販売されている。

 この会社の”Protein Cookie”は、ピーナッツ、水溶性コーン食物繊維、プロテイン・ブレンド(単離乳プロテイン、単離ホエイプロテイン)、エリスリトール、バター、カゼイン・カルシウムなどの成分を使って5種類のフレーバーで出している。

 1個(58g)にプロテインは16g、総炭水化物量は21gであるが、そのうち食物繊維は11g、砂糖分は1gで、エリスリトールが5gで正味炭水化物量は5gである。カロリーは220kcalあるプロテインピザはチーズやトッピングの肉製品でもプロテインは多く入っているが、さらに単離ホエイプロテインを少し加えて、1食分(124g)にプロテインは22g入っている。

Protein Wise社のプロテインチップス

Protein Wise社のプロテイン・チップス、Pizza Crunch
画像引用元:Protein Wise公式サイト(https://proteinwise.com/)

 Protein Wise社は種々のプロテイン製品を出している会社で、ここでもプロテイン・チップス製品“Pizza Crunch”を出している。

 この製品は、大豆粉、米粉、ポテト・フレーク、ポテト・スターチ、塩で作ったチップスのベースに、単離大豆プロテイン、イヌリン、粉末トマト、塩、粉末チェダーチーズ、粉末オニオン、スパイス、粉末ガーリック、粉末ロマノチーズ、クエン酸、パプリカ、天然フレーバー、砂糖、カラメル色素、ヒマワリ油を混ぜたトッピングをまぶして作っている。

 このチップスの1サービング(34g)にプロテインは10g入っている。別に”Barbecue Crunch”も出している。

Twin Peak Ingredients社のパフスナック

Twin Peak Ingredients社のProtein Puffs
画像引用元:Twin Peak Ingredients公式サイト(https://tpifoods.com/)

 GNCストアで見つけた製品で、プロテインの多く入ったパフ製品”Protein Puffs”は、Twin Peak Ingredients社が6種類のフレーバーで出している。

 “Nacho Cheese”フレーバーの成分は、単離乳プロテイン、ヒマワリ油、脱脂粉乳、塩、イースト・エキス、ホエイ、粉末オニオン、スパイス、粉末サワークリーム、バタークリーム、粉末ガーリック、チェダーチーズ、マルトデキストリン、砂糖、乳酸、クエン酸、二酸化ケイ素、パプリカエキス、ターメリック、天然フレーバー、バター、コーンスターチ、アナトー・エキスである。

 こうした高プロテインのスナック製品は主にダイエットをしている人を対象にして販売をしている。 バー製品では多くのプロテイン製品がだされており、ここには例を取り上げなかったが、これらはダイエットをしている人だけでなく、持ち運びができるので、スポーツやハイキング、ピクニックに行くときにも、便利なエネルギー源として、また食事の代わりとして食べる人もある。

飲料

 飲料でも最近では普通のスーパーマーケットにプロテインを添加した飲料がしばしば見かけるようになった。

プロテイン・ウォーター

ISOPUREのPROTEINO2O
画像引用元:Isopure公式インスタグラム(https://www.instagram.com/isopurecompany/)

 特に注目されるのは、プロテインを水に溶かしたプロテイン・ウォーターで、“PROTEINO2O”と”ISOPURE”(写真)が多くの店に並んでいた。”PROTEIN2O”は1瓶(500ml)に単離ホエイプロテインが15g入っており、カルシウム源としてクエン酸カルシウム、甘味料にスクラロース、エリスリトールを使い、天然フレーバーとリン酸を加えてカロリーを60kcalにしている。

 一方の”ISOPURE”は、1瓶(454ml)に単離ホエイプロテインを20g、あとは天然と合成フレーバー、リン酸、スクラロース、ポリソルベート80、色素を使っており、これは筋肉の増強と回復、また体重コントロールのために効果があるとしている。べつに”MASS Protein”として、1瓶(591ml)に単離ホエイプロテインを45gを入れた製品も出している。

プロテイン・コーヒー

ICONICのプロテインコーヒー
画像引用元:ICONIC 公式サイト(https://www.drinkiconic.com/)

 プロテインの入った飲料で最近出てきているのが、コーヒーにプロテインを入れたプロテイン・コーヒーである。“ICONIC”ブランドのプロテインコーヒーは、コロンビア・コーヒーにグラスフェッドの乳牛からの単離乳プロテインを20g入れたもので、お腹の持ちがいいとしている。

 これはコーヒーというより、プロテインとコーヒー粉末を水に加えて、乳化剤などの他の成分を加えて混ぜているので、どちらかというとシェイクに近い。

SToKのプロテイン・コーヒー
画像引用元:SToK公式サイト(https://www.stokbrew.com/)

 大きな瓶で販売されている“SToK"ブランドのプロテイン・コーヒーは低温で抽出したコーヒーにミセル化したカゼインを1サービング(90 ml)に16gを加えたものである。 

 Starbucks社もプロテイン入りのコーヒー製品をスーパーで販売している。

プロテイン・ジュース

PepsiCo社のブランド、Nakedのプロテインジュース
画像引用元:PepsiCo公式サイト(https://www.pepsicopartners.com/)

 生のジュース製品でもプロテインを加えた製品が出されている。PepsiCo社は”Naked”ブランドの生ジュース製品を持っているが、この中には“Naked Protein”でプロテインが35gも入ったスムージー製品を出している。これには単離大豆プロテインと濃縮ホエイプロテインを使用している。

最後に

 このようにアメリカの食品飲料市場にはプロテインが添加された製品がここに書いただけでなく多く出されており、若い人から高年齢層までこうした製品で健康を維持し、健康な身体作りをする人が増えている。

この記事を書いた方

吉田隆夫

この記事を書いた方

JTCインターナショナル社長吉田隆夫

アメリカのフロリダ大学の分子進化研究所で2年間研究、さらにシラキュース大学で後にノーベル賞受賞された根岸英一先生の教室で2年間有機金属化学を研究し、IFF社の研究所で約11年間香料の研究。その後、カーリンフード社(後にブンゲ社)に5年勤務、独立して食品産業のコンサルタントを30年以上続けている。アメリカ食品産業研究会、e-食安全研究会、クリエイティブ食品開発技術者協会を設立し、その活動をしている。

http://www.e-syoku-anzen.com/